生涯一設計士･佐々木繁の日々:鉄筋コンクリート造https://livedoor.blogimg.jp/shyougaiitisekkeisi2581/imgs/9/f/9f9b1208.jpg フランス第三共和政時代の1910年頃から工場労働者が多く住み始めたパリ郊外ル・ランシーでは、新しくキリスト教会の建設が待ち望まれていた。ところが、低所得者の多い地域住民の募金では目標の信者3500人収容の教会建設費になかなか達しない。 困った神父はパリの有力者シャンゼリゼ劇場オーナーに泣きつく。そして、神父に紹介された建築家が、1913年にシャンゼリゼ劇場を完成させて「安く、早く、一味違う建築をつくる」と評判が高かったオーギュスト・ペレ。 設計依頼を受けたペレは、鉄筋コンクリート造の教会をわずか1ヶ月で設計。さらに、1年2ヶ月という短期間で1923年6月にはル・ランシーにノートルダム教会を完成させた……こうしてペレは「安く、早く」という期待に見
