2010年4月、ツイッターやはてなブックマークを中心に、ひとつのブログが突然大きな注目を集めた。「たぬきちの『リストラなう』日記」だ。 大手出版社に20年間勤務しているたぬきち氏は、会社のリストラ計画による「早期退職優遇措置」の有資格者となり、退職を決意。その後、退職日の5月31日まで、休日を除いてほぼ毎日更新のペースで近況や自らの考えをつづっていった。 会社名こそ伏せているものの、出版社や書店の苦しさ、出版営業の立場と考え方、さらには自身の給与体系まで隠さずに書ききっている。日記が更新されるたびに話題をさらっていった。ときにはコメント欄に賛否両論が入り乱れるなどの波乱もあったが、その喧噪ぶりもありのままの状態で現在も残している。 たぬきち、45歳、男性。岡山県出身、勤続20年。実名以外のほぼすべてをブログにつづり、日々感じている不安や解放感といった様々な感情も正直に打ち明けている。約2ヵ
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