【僕たちの知ってた『マンガ家』とはなんか違う漫画家】 プロの漫画家には編集者がついていて、漫画家と一緒にアイデアを出し合ったり、原稿が間に合いそうにないときは催促に行ったり、一心同体となって漫画を作り上げている、というのが一般的な『漫画家と編集者』のイメージだが、佐藤秀峰という漫画家は今、編集者とはまったくコミュニケーションをとらずに仕事をしている。漫画を描くプロセスで一番大事だといわれるネーム(漫画の下書き、設計図)の作成。通常はネームが描き上がれば編集者に見せることになる。しかし、彼はそれをやらない。では誰にも見せていないのかというとそうではない。妻であり、プロ漫画家である佐藤智美さんに最初の読者となってもらい、意見をもらっているのだ。彼はなぜ編集者を拒むのか。なぜネームをみせないのか。漫画家にとって最初の読者とはなにか。 登場人物 秀峰=佐藤秀峰(さとうしゅうほう。漫画家。代表作『海