バックナンバー筆者 松尾慈子 大切な人がいるすべての人に さよならもいわずに(上野顕太郎)2011年2月18日 印刷 Check さよならもいわずに [作]上野顕太郎(エンターブレイン)「さよならもいわずに」を楽天で検索 「このマンガがすごい!2011 オトコ編」(宝島社)で3位の本書だから、もうご存じの方も多いであろう。ギャグ漫画家の上野顕太郎が94年12月、突然の病で妻を失う。本書は妻との最後の日々とその後の1年間をつづったドキュメント漫画だ。青年漫画にうとい私はこのランキングで初めてこの作者を知ったのだが、重厚な物語にただただ圧倒された。久々に漫画で涙し、それからは花粉症と相まって読み返すたびにティッシュを大量に消費している。「大切な人を失ったすべての人に。そして大切な人がいるすべての人に。」と上野の献辞がある。大切な人がいるかも分からない人にもぜひ読んでもらいたい。きっといま自分が
竹熊 この対談ね、まとめるときに、2人の対立を前面に出したらいいんじゃないですか。一見同じことを考えてるようで、実際に会って話をしてみたら、まったく立ち位置が違うので。 赤松 まったく違う。未来予想も違うし、立ち位置も違う。 竹熊 「業界はこのまま行けば数年で崩壊する」という現状認識については一致するところもあるとはいえ、解釈が違う。ここまでかみ合わないのも逆に面白いかなって。 赤松 対談企画の最後に「そうですね」「そうですよね」って入れてまとめる形にできないですもんね。1つも交わらない。 竹熊 むしろ、ここまで交わらないってすごいですよ。これはもう人生観が違うのでしょう。同じような現状認識で出発しても、立場の違いでここまで変わるんだなと。こう言っちゃうと失礼かもしれませんが、赤松さんは勝ち組の発想なんですよ。 赤松 でも、どちらの未来予想が厳しいかというと、私のほうが厳しいですよ。竹熊さ
赤松 枠組みを考えていると危険ですよ。それだったら私は数を撃ちたいんです。複数の天才に描かせて、メディアミックスしたり色々な付加価値を加えていって、どんどんやる。いっぱい試せることが漫画の利点だったわけだから。編集者の方は、枠組みや箱にこだわる。Twitterでもお話ししましたけど、枠組み作りはいかに危険かというのを私は感じるんですよ。 竹熊 枠組みというか、編集者は作家さんと組まないと、単独ではできませんからね。 赤松 もう枠自体がなくなってきているので、編集者さえ要らなくなって、とにかくいっぱい出しまくって当たったやつを育てるシステムになってくると思うんですよね。そうなると編集者の直しもいらないんです。数があればどれかいいのがいるでしょ、みたいな形で、直しさえいらなくなるんです。 竹熊 現に過去の漫画界はある意味でそれをやってきたわけですよ。新人はいくらでもいるという前提で、下手な鉄砲
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