「つづいている」お店の共通点 曽根今回、この本もトークショーもテーマが「つづける」ということなのですが、この本を読んで、たとえば「自分は中国でやっていく」や「単独経営でいく」など、シェフたちの「覚悟」というものをすごく感じました。そしてこの本では覚悟ができるまでの挫折というものも描かれていますよね。挫折を、悪い意味ではなく、「たくさんありすぎる選択肢を淘汰していくこと」と捉えることによって、一層覚悟が強くなっていくプロセスになっているように感じました。 井川そうですね。星の数ほど新しい店が生まれていって、つづけていけるのはひとにぎりという世界で、この『シェフを「つづける」ということ』と「新米オーナーズストーリー」に登場いただいたシェフたちのお店は、残っている確率がかなり高いですよね。それはなぜなんだろうと思って、共通点を考えてみたんですけれども、こういうお店に共通するのは「危機感」ではない