リモートワークの普及により、子供の受験勉強を近くで見られる親が増えた。プロ家庭教師集団名門指導会の西村則康さんは「親子が一緒にいる時間が長くなることで、良くない方向へ進むことがある。教育虐待につながらないように注意してほしい」という――。 親のリモートワークが子供にとって逆効果になっている コロナ禍3年目の春を迎え、今ではすっかりリモートワークが定着したという人は多いだろう。コロナ前の共働き家庭は、日中家にいる時間が少なく、子供の受験サポートが十分にできないことが気がかりだったに違いない。それがリモートになったことで、家で子供の勉強を見てあげられるようになった。これを良しと捉える親は多い。しかし、私は、残念な方向へと加速しているように感じる。 まず、親と子が一緒にいる時間が長くなると、親は子供のダメなところばかりに目がいくようになる。なかなか勉強を始めないと「早く勉強をしなさい!」と急かし