【ウィーン=末続哲也】原発をすでに全廃しているイタリアで原発再開の是非を問う国民投票は13日、2日目の投票が行われた。 投票は同日午後3時(日本時間同午後10時)に締め切られ、即日開票される。世論の大勢が「原発再開反対」の意を示していたことや、投票率が50%を超えて国民投票が成立する見通しとなったことから、ベルルスコーニ首相は13日、「イタリアはおそらく原発計画と決別し、再生可能なエネルギー分野の開発に取り組む必要があるだろう」と述べ、事実上の敗北宣言を行った。 イタリアはチェルノブイリ原発事故(1986年)後、国民投票で原発全廃を決めたが、電力の1割以上を海外からの輸入に頼り、電力コストが割高になっている。2008年に政権復帰したベルルスコーニ首相は原発を再開する方針を表明したが、反対する野党側の求めで国民投票が行われた。福島第一原発事故後、反原発世論が高まったため、同国政府は4月に原発