彼女は「考える」と「信じる」を、ある意味で対極に位置させているように読めます。考えることを止めたときに至るのが、幅広い意味での「信仰」ということです。 たとえば、ぼくは「宇宙がなぜ存在するのか」がわかりません。これはいくら考えつづけてもわからない問いでしょう。そこで、考えることを止める人々は「宇宙は神が創り出した」と「信じる」ようになります。 もっと卑近な例では、「あいつはバカだ」と一方的に決めつける行為も、「あいつはバカだ」と信じていると考えられます。「あいつはバカではない」という可能性について考えることを止めているわけです。 「思考停止」というのは、「考える」ことをやめて「信じる」ことだとします。 すると、冒頭で紹介した「イケダハヤトは思考停止だ」と非難する人も、「イケダハヤトは思考停止だ」ということを信じていることになります。ぼくは彼のいう思考停止状態にない可能性もありますし、彼はそ