大震災の爪痕と希望を描く『ぼくのじしんえにっき』主人公のぼく・和之少年が、夏休みに入って間もなく経験した震度7の地震。『ぼくのじしんえにっき』には、大震災で「メッチャンコ」になった町と、その後に地域を襲った想像を超えた様々な出来事、少年が感じたことが、淡々とつづられていきます。一変した環境に戸惑い、悲しみを経験する中で、自分にできることは何かを考え続ける少年。直視するのが恐ろしい大震災の爪痕を描きながら、読者に希望と勇気をもたらす児童書。 メッチャンコになったぼくの町の記録『ぼくのじしんえにっき』 和之君の夏休みの絵日記は、『ぼくのじしんえにっき』になってしまった……。夏休みに入ったころは普通の日常だったのです。おばあちゃんとママはしょっちゅうけんか。毎晩夜中にお風呂の掃除をして水を張るおばあちゃんを、ママは批判します。おばあちゃんは「あんたらのぜいたくにくらべたら、ぜいたくなもんじゃ」と