北インドの寺院や宗教的な集いで歌われる,ヒンドゥー教の神を讃える内容をもった歌。名称はサンスクリット語の〈分け持つ〉という意味の語から来ており,本来,他人が歌うのを聴いて楽しむというより,自分で歌うことに意味のある音楽。古典音楽の演奏家がヒンドゥスターニー音楽の様式を使って演奏するものは,ライト・クラシカル(軽古典音楽)に分類され,しばしば演奏会のしめくくりに演奏される。器楽の演奏家が,比較的ポピュラーなバジャンの旋律を主題にして変奏することもある。最近ではフィルム・ソング(インド映画の主題歌および挿入歌)風にアレンジされたものがカセットテープによって大量に流通するようになった。 →関連項目トゥムリー