ブックマーク / note.com/nurumami (2)

  • 【小説】ガールズトーク(後編)|砂東真実

    職場の後輩女子にいいところを見せたくて高級割烹を予約したのに、畳に上がる段階になって、下に穴が空いていることに気がついた。 同僚たちとふざけて壁ドン選手権をしていたら足がすべり、誤って自販機に手をついてしまい、非常ベルかと思うほど強烈な「ビーーーーーーーーー」という音を職場に鳴り響かせた。 男子高校生か、と突っ込みたくなるくらい下らない、しかしいかにも修二らしい日常の話題をいくつか提供すると、アキは手を叩いてゲラゲラと大喜びをする。それこそ、涙を流さんばかりに。 「ホント、修二は変わらないね」 「ええ、二十八年間、まったく変わり映えのしない男ですわ」 そういう自分も、二十八年間、未だに修二の隣の家で暮らし続けている。音大の声楽科を卒業してから、母校の高校で音楽を教えるようになってはや六年。覚えたのは化粧とそれなりの服の選び方、酒の味、そして寂しさとか切なさとか、そんなような感情をないもの

    【小説】ガールズトーク(後編)|砂東真実
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    brows 2016/09/20
  • 【小説】ガールズトーク(前編)|砂東真実

    店の扉を開けたとたん、煙草の煙と人いきれと、建物に染み付いた年月が混じりあったような、もあっとした空気が絡みついてきた。 いらっしゃいませとも言わない店員に会釈だけして、コンビニのレジ袋をかしゃかしゃいわせながら指定の部屋へと向かう。 ノックするとすぐさまドアが引かれ、見慣れたアキの顔がひょこっと飛び出してきた。 「愛ちゃん、遅い。ここ、一人でいるの怖いんだからねっ」 アラサーと呼ばれる年回りになって久しいにもかかわらず、頬を膨らませる表情に微塵の違和感もない友人に苦笑しながら、ごめんごめんと袋を手渡す。 「わっ、ハーゲンダッツ!」 「遅れたお詫びにストロベリーべていいよ」 やったー、得したーと言いながら、早くもプラスチックのスプーンが入った袋をやぶっている。 「ハーゲンダッツってこのスプーンでべるのが一番おいしいと思わない?」 「わかる」 「木のスプーンでもダメだし、金属製の家のスプ

    【小説】ガールズトーク(前編)|砂東真実
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    brows 2016/09/20
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