奥秩父の険しい山中にある「瀧谷洞(ろうこくどう)」。関東最大級の洞窟といわれるが、容易に人が近づけず、未知の部分も多い。洞窟内からはクマの全身骨格やニホンオオカミの歯と類推される化石が見つかるなど学術的価値も高いとされ、全容解明へ埼玉県が本格調査に乗り出す。 この洞窟は1989年、旧大滝村(現秩父市大滝)で民間の探検グループが発見した。形成期は数十万年以上前とみられ、洞内全体に鍾乳洞が広がる。大きさは推定で全長2・7キロ以上、高低差160メートル。関東では日原三又(にっぱらみつまた)洞(東京都奥多摩町)と並ぶ規模という。名前の由来になった高さ約50メートルの滝や深さ約30メートルの谷も確認されている。 元同市大滝総合支所長の山中和則さん(62)は計10回、洞内に入ったことがあると話す。「それはもう神秘的な白さで、きれいで、自然の創造力に圧倒されっ放しでした」 異例のスケールと幻想的な美し…
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