本来あるべきものが、なくなるのは不思議である。 もし、組合の収支報告が突然なくなればどう思うだろうか。設立からの30年間、収支の発表を律儀に続けていた。募金の使い道も毎回掲示していた。それが今年になって突然なくなったとなればどうか――。 やましいことがある、と考えるだろう。使い込んだか、別用途に使ったか、金銭事故を隠しているかを疑う。これは同業組合も労働組合も同じである。 『防衛白書』から消えた陸海空の予算配分比 2022年度以降の『防衛白書』も、その状態にある。これまで白書は陸海空の予算配分比を掲載してきた。それをしなければ陸海空自衛隊それぞれが、いくらずつ使っているのかがわからない。予算書を読んでも予算項目の関係からわからないからである。 それが、防衛予算増額の年に突然消滅した。2021年版までは「防衛関係費(当初予算の内訳)」として「経費別支出」「使途別支出」、そして陸海空配分比を示
