夫の借金と投身自殺、自身が持つ統合失調症の悪化と自殺未遂、AV女優、漫画家としての活躍と苦悩……。波乱の人生を送ってきた著者が、36歳になって出会い、恋をした25歳年上の男「ボビー」。ケンカを繰り返しながらも2人は楽しく生きていくかに思われた。しかし――。卯月妙子が10年ぶりに放つ衝撃的なコミックエッセイ。 これは凄まじい漫画だ。そんな言葉をいきなり使ってしまうのは、書き手として無能であることを告白しているようで抵抗もあるのだが、それ以外の言葉は、この作品にふさわしくないような気がする。 もう一度書く。卯月妙子が10年ぶりに発表したこの作品は、凄まじい。 卯月妙子という人は、その生き様自体が壮絶だった。二十歳で結婚し、出産。そしてAV女優としてデビュー。1994年に井口昇監督とタッグを組んだ『ウンゲロミミズ』(V&Rプランニング)でのスカトロの域を超えた過激プレイは話題を呼び、一躍カル