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ブックマーク / odd-hatch.hatenablog.jp (2)

  • 大江健三郎「芽むしり仔撃ち」(新潮文庫)-2 - odd_hatchの読書ノート

    2017/02/15 大江健三郎「芽むしり仔撃ち」(新潮文庫)-1 1958年の続き。 山の中の村。それはすでに生産力を失っていて沈滞している。そこに外部のものが現れて、村をかきまわし、活性化して、彼はスケープゴートとなって懲罰を受けたり破滅する。このプロットはこの小説を嚆矢に、繰り返し書かれた。著者の執筆時の年齢に応じて登場する外部のもの(あるいは村の余所者や脱走者だったりする)の年齢も変わる。そうしたプロットの小説は「万延元年のフットボール」「懐かしい時への手紙」「宙返り」がある。「同時代ゲーム」もそのバリエーションだろう(「燃えあがる緑の木」シリーズもそうだと思うが、第1作しか読んでいない)。逆順に読み返しているので、この著者最初の長編はのちに書かれた長編を思い起こさせるなつかしさをもたらすものだった。 ただ、のちの同じプロットの長編と異なるのは、村に闖入するものが完全に外部のもので

    大江健三郎「芽むしり仔撃ち」(新潮文庫)-2 - odd_hatchの読書ノート
    bt-shouichi
    bt-shouichi 2023/01/07
    “自分は、「芽むしり仔撃ち」と「『芽むしり仔撃ち』裁判」を合本にした文庫を想像する。前者のリリカルで抒情的な中編に涙し、後者の明晰ではあるが迷宮めいた情報で混乱させられる。”
  • 朝日ジャーナル編集部「闘う三里塚」(三一書房) - odd_hatchの読書ノート

    三里塚中央公園に行って印象深いのは、開港4年目の春の集会。そこにつくまでいろいろあったけど割愛し、さらに集会前にさまざまなグループが集会をやっていたりとか春の雨がふってレインコートを着ていたとか、個人的なおもいでがあるけどそれも割愛して、集会が始まってからこと。支援団体の演説は退屈であったのだが、目が覚めたのは、同盟のひとりが登壇し短い演説をしたとき。演説自体はどこかの機関紙にのっていそうな紋切り型だったのだが、演説者の顔に仰天した。彼はよくみるインテリや学生くずれではなくて、百姓の顔をしていた。自分の親が農家の出身なので、泊りにいったり、手伝いをしたりすると、人が出入りし、訛りの強い言葉で現状をしゃべる。それを横で見ていたから百姓の顔はよく知っている。その顔が、左翼機関紙に出てくるような言葉で空港建設反対を力強く主張していた。 このは1970-71年にかけて朝日ジャーナルに掲載され

    朝日ジャーナル編集部「闘う三里塚」(三一書房) - odd_hatchの読書ノート
    bt-shouichi
    bt-shouichi 2017/09/09
    「この住民運動を語るのは、難しく、口ごもるようにするしかない。」公共の福祉と私的所有権の両立という問題「に分け入るまでのできごとのすさまじさに、自分のかかわり方を見失ってしまう」
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