ノーベル賞の喜びの陰で…ノーベル賞の自然科学系3賞および平和賞、経済学賞の発表が終わった。 報道はいつものごとく、ノーベル医学生理学賞を受賞することになった大隅良典博士の私生活や人となりを盛んに報道している。 やれやれ、と思わないでもないが、それでも、さすがに日本人受賞者が続いたためか、これで浮かれてはいけない、という報道もそれなりに出ていて、多少は報道の在り方も成熟してきたと思う。毎年のように沸き起こる、「役に立つ」「立たない」論争ももちろん聞かれた。 科学者を取材していると、こんな声を頻繁に聞く。 「日本人科学者がノーベル賞受賞。そんな見出しも、この先は減っていくよ」。このままでは、研究は成り立たなくなる。そんな思いが込められた声だ。 出典:「日本発のノーベル賞は減っていく……」 科学界に不安が広がる理由 現役研究者の間には、楽観論はない。 嫌な予感しかしない…「どのような研究や環境が