今、マンガ誌やネット上では年間1000作以上の「新連載マンガ」が発表されている。そのすべてを読む元書店員の東西サキさんは「10年ほど前に比べて、大きく2つの変化が起きている。それぞれの変化を象徴するのが『鬼滅の刃』と『ボーイズ・ラン・ザ・ライオット』だ」という——。 年間1000作以上の「新連載」を全部読む「マンガのソムリエ」 年間1000作以上——。これは現在、紙媒体のマンガ誌やネット上で1年間に出る新連載のマンガ作品の数である。その多さに驚くが、もっと驚くのは、その全てを読んでいる人物がいることだ。マンガを溺愛する元書店員・東西(とうざい)サキさんである。 書店員(コミックフロア)として16年勤務。10年ほど前、電子書籍の波が来たことで、紙媒体だけではマンガに何が起きているかを把握できなくなると感じ、2017年に退社した。現在はフリーの「マンガのソムリエ」として活動している。 新旧のマ