ジャイアント馬場とアントニオ猪木、ふたりのスーパースターの活躍を軸として日本プロレスの軌跡を振り返る、ライターの斎藤文彦氏による週刊ポストでの連載「我が青春のプロレス ~馬場と猪木の50年戦記~」。今回は、昭和42年にジャイアント馬場とアントニオ猪木のふたりがタッグを組み、無敵の“BI砲”と呼ばれ、日本中のプロレスファンを熱狂させていた時代を追う。 * * * 馬場と猪木の記念すべきコンビ結成の試合は、デビアス&ワルドー・フォン・エリックとのタッグマッチ60分3本勝負。1本目は猪木がデビアスに反則勝ち、2本目は猪木がコブラツイストでデビアスにギブアップ勝ちで、2-0のストレート勝ちを収めた(5月12日=岐阜市民センター)。 この時代は、現在のような1本勝負ではなく、3本勝負の試合が主流で、1本目の試合開始のゴングと同時に勢いよくコーナーから飛び出していくのが猪木。野球に例えるとするならば、