水産総合研究センター日本海区水産研究所(福井県小浜市)の山田達哉研究員らのグループは22日、北陸地方などでノドグロと呼ばれる高級魚、アカムツの稚魚飼育に成功したと発表した。 大型だと1匹1万円以上で売買されるが、水温変化や餌となるプランクトン量の増減の影響をうけやすく漁獲量が不安定だった。同研究所は「市場への安定供給につながる」と期待している。 ノドグロは北海道以南に生息するホタルジャコ科の魚。季節を問わず脂がのっているため日本各地で人気があるが、収益の確保や資源保全の面から増殖や養殖の技術開発が求められてきた。 山田研究員らは、新潟県寺泊港で卵を採取、ふ化させた仔魚が、稚魚に成長するのに適した環境を調べた。水温を成魚がすむ海よりも高い20度以上に設定し、サイズにばらつきがあった餌のプランクトンを、食べやすい小さなものにそろえると順調に成長することを解明した。