この家を最初見に来た時は 妻のお腹も だいぶ大きくなってきた頃だった。 道を歩いて見えてきたこの家は 昔ながらの平凡なおうちだと思ったけれど 近づいてみたら 玄関がツートンカラーで、 半分ブルーって。と 顔を見合わせて笑った。 「うーん、空と地面のイメージ?」 ちょっと面白そうな気配を感じて ワクワクしながら扉を開けたんだ。 そこは、良い意味で予想を裏切る空間で 「わっ、明るいねぇ」 「おお、明るいな」 て同時に同じようなこと言って。 見るからにすべすべと 心地良さそうなフローリング。 1階だけど十分に明るくて 風通りの良さそうな空間。 天井も床も天然の色そのままなのが 素朴で、何だかいい。 壁は有孔ボードで、 色んな使い方ができそうだ。 元の壁をぶち抜いて残ったと思われる 一本の柱が印象的で、 あぁ、これはすごくいいな。 その時、その柱の使い道として すぐに思い浮かんだことがあった。 壁