大阪屈指の規模を誇る梅田の地下街にある有名パン販売チェーン店「神戸屋」で8月上旬、パート従業員の女性(28)が、同じパート従業員で後輩だった男(22)にパン切り包丁で切りつけられる事件が発生した。女性の悲鳴を聞いて駆けつけた通行人に制止され、大阪府警曽根崎署に現行犯逮捕された男は「女性に殴られ、頭が真っ白になった」と供述した。巨大地下街の一角を流血の修羅場に変えた事件。職場の先輩、後輩の間に何が起きたのか。 シャッターの向こう側で 事件が起きたのは8月4日正午過ぎ。現場となった阪神百貨店梅田本店近くのパン販売店「神戸屋阪神梅田駅店」は、購入客らでにぎわうお昼時にもかかわらず、店のシャッターが閉まっていた。 商談に向かうため、店の前の地下街を歩いていた京都市伏見区に住む会社員の男性Aさん(55)は、いつも営業しているはずの店が閉まっていたため、「変だな」と感じた。そのとき、誰もいないと思って