またもや「瀬戸際外交」かと、溜息の一つも出そうだが、今回は要注意だ。経験の浅い金正恩が独裁者になって行う本格的な「瀬戸際外交」はこれが初めてである。 「瀬戸際外交」には空手で言う「寸止め」が利かねばならない。政権基盤もいまだ固まっていない若い未熟な独裁者では「寸止め」に失敗することも十分にあり得る。いずれにしろ我が国の安全保障に暗い影を投げかけている。 日本はえてして尻に火が点かなければ、なかなか動こうとしないが、この機に安全保障法制を総点検することを求めたい。 朝鮮半島でことが起きると、米軍がまず実施するのがNEO(Non Combatant Operation)である。韓国に在住する22万人に及ぶ米国人の救出作戦である。 我が国も3万人の在韓邦人をどう救出するかという切実な問題がある。国会で議論中の古くて新しい「邦人救出」問題であるが、この件は以前述べたのでここではあえて触れない。(「