チャットボット、AIは診断がアルゴリズム上で行われるようなシンプルな病気の診断、治療計画が明確な病気の治療が第一に馴染むものと考えます。そのような部分はだんだん置き換えていくことができるでしょう。 一方で日本の訪問診療の現場や病院を見渡してみると、寝たきりの高齢者、会話のできない患者さん、がんと診断してもガイドラインに掲載されている治療を適用するのが本当に正しいのか非常に悩まされるケース、そんなことが日常茶飯事です。 これらのシーンで、私たちは時間をかけて多職種やご家族を交えたshared decision makingを行ない、最終的な治療の方向性を決めていきます。 このような過程にはまだAIが入り込む余地を考えにくく、生身の医師の経験、人間らしい医師患者間の信頼関係、コミュニケーション能力が活きるものと思います。