かけ算の式には「正しい順序」があると思っている人がいる。2,30年前にはいなかったはずだが、40歳前後ぐらいから下には半々ぐらいの割合でいるらしい。 もちろん、かけ算には交換法則が成り立つから、かけ算の式には「正しい順序」などはない。(これも、数の交換法則だけでなく、量についての交換法則を議論すると、ややややこしくなるが) この2,30年で、掛け算には「正しい順序」があると思う人が増えたのは、80年代から、小学校の教科書でそのように教えるようになったからだ。 かけ算の導入(小2)が、「1あたり×いくら分」となり、式はこの順序で書くことが教えられるようになった。と同時に、教科書ではすぐに「かけられる数とかける数を入れ替えても答えは変わりません」ということ(「数の交換法則」)も教えるから、そのときに、1あたりといくら分を入れ変えてもいいんだなと思う子どもは出てくるだろうが、教科書と学校の先生の
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