28日夜の緊急記者会見で辞任を発表した阪急阪神ホテルズの出崎(でさき)弘社長(55)はそう言って、目をうるませ、何度も頭を下げた。24日の記者会見で「偽装ではなく、誤表示だ」と繰り返し述べたときの、強気の姿勢は消えていた。 同社は当初、29日午前に記者会見を開いて再調査結果を公表する、と説明していたが、28日午後6時過ぎになって、緊急会見を同8時から開くと発表した。記者会見の会場は、メニュー偽装の主舞台でもある大阪新阪急ホテル(大阪市北区)。冒頭、進行役を除き1人で現れた出崎社長は、「前回の会見で謝罪の気持ちがなかったという叱責を受けた。誠に申し訳ありませんでした」と述べ、10秒以上、じっと頭を下げ続けた。 この日も「お客様を欺く意図はなかった」と、意図的な偽装を否定する見解は譲らなかったが、「お客様にこの理屈は通らない。偽装と受け止められても仕方がない」と述べ、また深く頭を下げた。 出崎