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「時間」とは何か、時間をデザインするとはどういう営みか―――第一線で活躍するデザイナーたちの、「時間」に向き合うインタビュー&事例集。建築や写真、アートといった“形体”を追求する人々なのに、それぞれの信念の裏側に共通した観念があることに気づく。 それはこうだ、「空間をデザインすることは、時間をデザインすること」。すなわち、時間をデザインすることは、空間として時間をかたちにする(可視化する)ことであり、そこでの人間の「生」を演出することに他ならない。この「時間」に対し、瞬間、履歴、遷移、蓄積、密度といった16のキーワードから読み解こうとする。 たとえば、都市設計に「リズム」の要素を取り入れた、「オリンピックと都市の研究」がある。開発に投入された資本や人の集積は、都市の新陳代謝と呼べる。一定の律動で代謝を行うはずが、オリンピックの開催により、特定の時期に資本・人・政治権力までが極端に集中し、リ
→紀伊國屋書店で購入 丸谷才一はすぐれた入門書は「偉い学者の書いた薄い本」、読む価値がないのは「偉くない学者の書いた厚い本」だと書いた。これは至言であるが、「偉い学者の書いた薄い本」の例としてあげられているのは荻生徂徠の『経子史要覧』とコーンフォードの『ソクラテス以前以後』だけだった。漢学と哲学についてはこの二著で間違いないが、それ以外の分野はどうなのか。数ある入門書の中から「偉い学者の書いた薄い本」を選び出した本がないものか。 かねがねそう思っていたところ、匿名書評家<狐>こと山村修が本書を書いてくれた。日本語、文学、歴史、思想史、美術史という五つの分野について、夫々五冊の「偉い学者の書いた薄い本」を推薦し、詳しい紹介をつけてくれた。最近の本もあるが、多くは山村が何十年も手元におき、折にふれて読みかえしてきた本だけに、紹介は実にゆきとどいていて、すべての本を読みたくなった。「偉い学者」だ
今回は、SFを中心に多様なサブカルチャー全般を対象領域として評論活動を行なっている藤田直哉さんにご登場いただきます。藤田さんは、この2013年1月下旬に、初の単著となる『虚構内存在 筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉』という書籍を刊行されます。この本は、日本のSFを語る上での最重要人物である筒井康隆を論じながら、現代の人間にとって無視することのできない、虚構内の存在とどのように生きていくことができるのか、という問いの可能性を探るというもの。 筒井康隆も藤田さんも、どちらもユーモアを愛する人物ですが、またどちらも真面目な論考めいた文章も書く人です。今回は、著者ご自身に書籍のエッセンスを概説してもらいながら、同時に「気楽に予習として読める7冊」を選んでいただきました。 ・予習の本を辿る列を飛び出して 初めまして。藤田直哉と申します。SFやその周辺のサブカルチャーについて評論を書かせていただいてい
「koboイーブックストア」の「ジーン・マッパー」購入ページ。同書は複数ジャンルで上位ランク入りしている 著者が立ち上げた「Gene Mapper(ジーン・マッパー)」専用サイト。電子書籍はここから直接購入もできる。コボ、キンドルの両ストアへのリンクもある。 7月19日にサービスを開始したネット通販大手・楽天の電子書籍サービス「コボ」の書店で、これまで見たことがない著者の書籍が、複数ジャンルのランキング上位に入っているのを見つけた。作品の名前は「Gene Mapper(ジーン・マッパー)」、著者は「藤井太洋」。出版社名に「Taiyo Lab」とあることから、自己出版(出版社や編集者を介在させずに電子書籍を書き、売ることをいう)ではないかと推察できた。 8月22日時点で、同作は「SF」ジャンルの16位、「ハイテク」ジャンルと「科学技術」ジャンルでは1位にランクインしている(ただしその後、著者
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