僧侶が問うコロナ禍の日本―伊藤計劃『ハーモニー』はコロナ禍を予測していたのかーいのちがあまりに高価になりすぎた時代にどう生きる? 日々の生活の中で、ふとかつて読んだ本の内容が頭をよぎった経験があったりはしないでしょうか。 ヨーロッパではコロナが再び猛威を振るい始めたというニュースが流れ、日本もこれから冬に向かってどうなるかわからない。そんな暗い空気を感じます。 コロナはそこまでの脅威ではない。このままでは経済が破綻する。そうすればもっと多くの人が苦しむことになる。 こうした意見がある一方で、もしまたコロナがひどくなったらどうするのかという空気が強いのが現状なように感じます。 ただ、確かなことはコロナによって死ぬことよりも、コロナにかかることによって周りから攻撃されることを恐れる世の中になっているということではないでしょうか。 コロナの重症化率や致死率は一体どれほどのものなのか。そして重症化