富山県砺波市の焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」砺波店で生肉のユッケを食べた高岡市の男児(6)が腸管出血性大腸菌「O(オー)111」に感染、死亡した集団食中毒で、同チェーンを運営するフーズ・フォーラス社(金沢市)は1日、生食用でない肉をユッケとして提供していた理由として、店の看板である低価格の追求を挙げた。ユッケは1皿294円(今年4月現在)と破格値で売られていた。 同社によると、ユッケ用の肉は、東京都板橋区の食肉販売業者から納入。生食用の肉を扱っていないが、「衛生基準通りの生肉は値段が高い。ロープライスのためには、生食用は使えなかった」とし、安全対策としてアルコール殺菌し、真空パックに入れた加熱用の肉を仕入れていた。仕入れ価格は1キロ当たり1600円で、現在は同1800円ほど。厚生労働省の基準に沿った生食用の肉を使った場合、ユッケ1皿294円という価格は実現できない。 県内の複数の焼き肉業