八百長疑惑に揺れるテニス界。腐敗の背景には、賞金の格差が大きすぎることや、選手寿命の短かさなどが指摘されている。華やかなのは一部の選手だけで、下位選手の現状はかなり過酷。世界ランク7位の錦織圭(26)は恵まれている選手だ。 英デーリー・テレグラフ紙は、下位ランク選手の窮状について次のように報じている。 「ロジャー・フェデラー(スイス)がこの18年間で稼いだ賞金は6880万ポンド(約115億円)。遠征先では超高級ホテルのスイートルームに泊まる。しかしそれができるのはごく一部。いま世界には9000人のプロ選手がいるが、そのうち40%は1ポンド(167円)も稼げていない」 この格差が、1万ポンド(167万円)程度の闇の報酬で八百長加担という誘惑に負けてしまう原因とされる。同紙は「男子プロテニス協会(ATP)は下部組織の賞金額を上げることを考えるべきではないか」と提言している。 一方、米スポーツ専