タグ

2011年8月15日のブックマーク (1件)

  • 文学を遠く誰れて 小松左京 - kokada_jnetの日記(50代病人夫婦の日記)

    若気のいたりで文学を志してから、今年でちょうど二十年になる。しかし、そのうちの半分ちかくは「文学」というものから、はるかに遠く、遠ざかるために費されたようなものだった。最初の絶望は、大学の文学部で、いったい文学とは何であるのか、少しもおしえてくれない、という所からはじまった。今から思えば妙な時代で、戦争に対する道義的責任感から−−それも、戦争をやったという責任感と戦争に負けたという責任感が奇妙に交錯しているみたいだった−−ありとあらゆる「社会的権威」が、動揺動顛していた。その上、強力な政治的イデオロギイが、「われわれの社会の根源的罪」という概念をふりかざして、一切の外面的内面的秩序に断罪をせまっていた。こんな時代に、おとなが「教えること」に対する自信を失うのは当然で、激越で、辛辣な既成のあらゆるものに対する攻撃的口吻をもらしつづけなければ、知識人が生きていられないような時代だった。−−攻撃

    文学を遠く誰れて 小松左京 - kokada_jnetの日記(50代病人夫婦の日記)
    cTak
    cTak 2011/08/15