名古屋大と富士通は19日、電話の会話の分析から、振り込め詐欺の通話を高精度で検出する技術を世界で初めて開発したと発表した。 犯行グループの説明を信じ込む「過信」状態を、受け手の声の高さや大きさの変化から自動的に読み取る仕組み。この技術を電話などに組み込むことで警告し、約128億円(昨年1年間、警察庁調べ)に及ぶ振り込め詐欺被害を防ぐことができると期待される。 武田一哉・名大教授らは、人間は好ましくない情報を過剰に与えられ、判断能力が低下する「過信」という異常な心理状態に陥ると、声の高い周波数成分が平坦(へいたん)になるなど声調が変化することに着目。この変化を検出する技術を開発した。 振り込め詐欺でも犯行グループからの「不祥事を起こした」「犯罪を犯した」など好ましくない電話で過信状態になり、声調が変化することを確認。その上で、振り込め詐欺の模擬通話など50通話分に、開発した技術を応用し