文化審議会国語分科会の小委員会は26日、省庁などが業務で作成する公用文のルールを約70年ぶりに改めるよう求める報告書を大筋で了承した。政府がネット交流サービス(SNS)などで幅広く情報発信をするようになったことや外国にルーツを持つ居住者が増えていることなどを踏まえ、法令に準じた難しい日本語ではなく、状況に応じて分かりやすい表現を使うよう求めている。 公用文のルールの大本となっているのは、1952年に定められた「公用文作成の要領」。政府機関が戦前に使っていた文語調の日本語を排除し、国民に伝わりやすい文書を作成するため、官房長官が各省庁に出した通知で、現在も効力を持っている。横書きの文章を途中で区切る際はテンではなくコンマを使うことや、常用漢字表に従って漢字と仮名を使い分けることなど、細かい決まりがある。