清原和博がついに覚せい剤で捕まった。 もう公然の事実に近かったようで、崖っぷちにぶら下がって今にも手が離れそうな清原を助けるものはいなかった。巻き添えを食らわないように周りの人間は一目散に逃げ出した。義兄弟みたいだった兄貴分はなんだったんだ。 たしかに清原の自業自得でもある。 だがあれほど野球馬鹿で、野球しかない人間はいない。 清原-野球=非清原 人は誰しも弱さというものを持っている。 清原は天性の才能が強すぎるが故に弱さをコントロールできなかった。 どんどん弱さというものは大きくなってくるから、周りの人間が管理してコントロールするべきでもあった。花形球団のスター選手には誘惑も多く、言うこともなかなか聞かないし、奥さんでも止める事はできなかったのだろう。 でもそんな事は、野球界の目上の人々は分かりきっていたはずだ。 野村克也さんが言っていた。 「清原は王を凌ぐ才能の持った男で、今なら監督を