植物油から副生するグリセリンを酢酸菌によって高効率でD-グリセリン酸に変換 高濃度(20%以上)のグリセリンを利用でき、膜分離によって高純度品を生産 再生可能な資源から化学品・医薬品素材として多様な用途展開に期待 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)環境化学技術研究部門【研究部門長 中岩 勝】バイオケミカルグループ【研究グループ長 榊 啓二】羽部 浩 研究員、福岡 徳馬 研究員は、バイオディーゼル燃料(BDF)の普及等で急増するグリセリンからD-グリセリン酸を効率的に生産する方法を開発した。 植物油からBDF等を製造するプロセスにおいては、重量で1割程度のグリセリンが副生し、世界で年間100万トンに達する。そのためグリセリンの有効利用が求められており、先にわれわれは民間企業と共同で、これを機能性界面活性剤に変換する技術を発表した。 今回、グリセリン