ブックマーク / honz.jp (2)

  • 『性風俗のいびつな現場』支援か搾取か - HONZ

    女性の貧困がメディアを賑わして久しい。働く単身女性の3人にひとりが年収112万円以下との統計もある。こうした貧困女性の中でも福祉の網から漏れ落ちた人々のセーフティーネットとして機能してきたのが性産業だ。 性産業の現場で何が起きているのかに迫ったルポは少なくない。書でも母乳を欲しがる男性向けの風俗店や30分3900円で違法行為ありの激安風俗店、熟女専門店、他の風俗店では採用されない女性ばかりを集めた「地雷専門店」で働く女性や経営者が登場する。 印象的なのは、地雷専門店の経営者のインタビューだ。同店では年齢や容姿は不問で幅広い女性に門戸を開く。生活の手段が限られた女性に稼いでもらいたいために、原則、応募者全員採用だ。スリーサーズが全て1メートル超えでも入店OK。福祉のみならず風俗の世界からも押し出された女性たちの受け皿として機能している。 とはいえ、性サービスでなく、容姿や年齢をネタとして消

    『性風俗のいびつな現場』支援か搾取か - HONZ
    campy
    campy 2016/03/11
  • 『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官 - HONZ

    地獄というものがこの世に存在するのなら、著者が1994年にルワンダで見た光景こそ、そう呼ぶに相応しい。徹底的に破壊された都市、拷問の限りの果てに殺された人の山、その死体をべて犬の大きさにまで成長したネズミ。そこには、正気を保っているほうが異常であると思われるような、圧倒的な現実が広がっていた。 書の著者であるカナダ出身の軍人ロメオ・ダレールは、1993年10月にPKO部隊の司令官として内戦の続くルワンダに国連から派遣され、80万人の命がたった100日間で失われたジェノサイドを目の当たりにした。事態の鎮静化後に司令官を辞任したダレールは、カナダへ帰国してからもうつ病やPTSDに苦しみ、2000年にはアルコールとドラッグを用いて自殺未遂を起こす。 苦しみ続けた彼は、世界にルワンダの悲劇を伝えるために、そして、二度と同じような悲劇を起こさないために地獄の体験を振り返り、書にまとめた。この

    『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官 - HONZ
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