レポート=江東拓美 福島原発事故で避難勧告を出された双葉町の人たちは、行政ごと埼玉県に集団避難しています。千人以上の住民が、三月いっぱいは埼玉中心部の「さいたまスーパーアリーナ」、四月からはさらに北上した加須市「旧騎西高校」に移動しました。新聞では、やれ「こいのぼりフェスティバル」だ、「お花見」だ、「力士が訪問」だと地元加須市民と双葉町の人たちとの交流を伝えていますが、肝心なことは何も表面に出てきていないと感じます。「アリーナは都会だから注目されてるけど、加須に移ったら、おれたちは日本中から忘 れられていくんだろう」と語った人がいます。その言葉が耳から離れず、加須市に移転した双葉町の人たちの「今」を追いました。 ************** 避難所となった旧騎西高校は廃校だけあって地図には載っていないのですが、グラウンドのフェンスに「がんばれ福島 がんばれ日本」のドデカイ横断幕が張られてい