著者: 松家仁之 1977年、小説「桃尻娘」でデビューした橋本治さんは、以降、小説や古典の新訳、社会時評、評論、イラストレーション、ニットなど多種多様な作品を残し、多くの人を楽しませてきましたが、2019年1月29日、惜しまれつつ70歳でこの世を去りました。 その膨大な「仕事」を軸に生涯をたどる展覧会「帰って来た橋本治展」が神奈川近代文学館にて開催中です(2024年3月30日~6月2日)。開催を記念して行われた同展編集委員の作家・松家仁之さんによる講演、さらに橋本さんの実妹である柴岡美恵子さんを迎えた対談を採録。家族しか知らない貴重な橋本さんの姿から、編集者として橋本さんに教わったこと、展覧会の見どころまでをふたりが語ります。 こんにちは、松家と申します。よろしくお願いします。 今日は橋本治さんの実の妹である柴岡美恵子さんもいらっしゃっています。美恵子さんといろいろお話をするようになったの