「デ・キリコ展」が、東京都美術館にて、2024年4月27日(土)から8月29日(木)まで開催される。その後、神戸市立博物館に巡回する。 デ・キリコ、日本で10年ぶりの大規模個展ジョルジョ・デ・キリコは、不思議な世界が広がる「形而上絵画」で知られる画家だ。イタリア人の両親のもと、1888年ギリシャに生まれたデ・キリコは、1910年代、簡潔で明瞭な構成で広場や室内を描きつつも、歪んだ遠近法、モチーフの脈絡のない配置、幻想的な雰囲気により、日常の奥に潜む神秘や謎を表した絵画を手がけるようになる。「形而上絵画」と名付けられることになるこれらの作品は、のちにシュルレアリスムの画家をはじめ、多くの芸術家に影響を及ぼすことになった。 「デ・キリコ展」は、日本では10年ぶりとなる、デ・キリコの大規模な回顧展。世界各地に点在する初期の「形而上絵画」をはじめとする絵画に加えて、彫刻や挿絵、舞台衣装のデザインな