大雨の日だった。 なぜか駅前のマックで時間を潰していた僕は、ひょんな事から彼女を見つけた。彼女のことはよくは知らなかった。 一人でモソモソとおいしくなさそうの「プレーン・ハンバーガー」を食べていた彼女は、僕のほうをみて、何故か手を振ってきたのだった。 僕も手を振った。よくは知らなかったが、少しだけ顔を知っていた。何をしているのか聞くと、「よくわからないけど、ハンバーガーを食べている」と、恥ずかしそうに話してくれた。 僕は手持ちの傘をかした。マックから地下鉄の駅まで40メートルほどだった。大雨だったが、それほど濡れないだろうと思ったのだった。 月曜日になって彼女に会った。 大学の同じクラスの女子で、みんなが和気藹々と話をしていた横で、暇そうとも退屈そうと違う、まるで違う生き物の間に放り込まれた猫のように丸まっていた。丸まっていた彼女には友達が出来ていた。僕はそれを見ながら、熱心さに欠ける学友