lifeとblogに関するcb_kのブックマーク (4)

  • けんか - 空中キャンプ

    わたしの住んでいる家の向かいに、若い男女同棲していて、元気がありあまっているのか、いつもけんかをしている。けっこう派手にやる。昼夜を問わず、「なによそれ」とか、「ちょうむかつく」という声がよく聞こえてくる。叫んでいるのはたいてい女性で、男性の声はほとんど聞こえない。女性の怒りが静まるまで、おもいのほか時間がかかる。 けんかがはじまると、部屋でを読んだり、映画のDVDを見たりしているわたしも、「おっ、はじまった」という感じでなんとなく気にする。けんかの途中でものが壊れたこともあった。皿やコップが割れるような音が聞こえてくるのだ。なにしろたいへんな剣幕である。ここでもし、なんの関係もないわたしが、「やめなさいけんか」などといいながら彼らの家を訪ねていったりしたらびっくりするだろうな、でもちょっとおもしろいな、などとおもいつつ、そのまま部屋でを読みつづけるのだが、するとしだいに、ふたりのけ

  • 人になんかしたい - 空中キャンプ

    「Kちゃん仕事やめたらしいですよ」と、友だちから教えてもらったのは九月の後半だった。ここしばらく連絡していなかったので、仕事をやめたのは知らなかった。Kちゃんの職場はとても厳しくて、同期はひとりも残っていなかった。調理の仕事で朝が早いからしんどいといっていた。彼女はまじめな子で、専門学校をでてから入社して、四年くらい働いていたとおもう。 「いまはどうしてるの」とわたしが訊くと、「八月いっぱいでやめて、それからずっと探してるっていってました、あたらしい仕事」と友だちはいった。まだ決まっていないみたいだった。職探しはたいへんなことばかりだ。わたし自身、何度か経験があるが、暗い記憶しかない。Kちゃんのことを聞いて、明日すぐに電話しなきゃとおもったけれど、なにを話せばいいのかわからなくて、三日ぐらい時間があいてしまった。 Kちゃんと電話で話してみると、数日前に、つなぎのアルバイトを決めたところだっ

    人になんかしたい - 空中キャンプ
  • 東京の合唱 - 空中キャンプ

    若い人たちが東京に憧れなくなったのだという。東京に求心力がなくなり、若者は「ジモト」を志向している。いい傾向だとおもう反面、そんな話を聞くと、わたしは自分だけがやけに歳を取ってしまったような気がしてならないのである。わたしは、みっともないくらい東京に憧れていた。 東京へいきたい。高校生のわたしは、それだけを生きるよすがにしていた。かっこいい東京。いや、わたしの東京への憧憬は、「憧れていた」などと過去形で語れるようなしろものではない。わたしはいまだに、東京に憧れているのだ。東京に住んで十九年。もうそろそろ飽きてもいいころだが、わたしの憧れは続いている。 たとえば、上京して十七年目のこと。わたしはついに、かねてからの希望であった、都内のとあるおしゃれタウンに越すことができた。たくさんの若者が集うことで知られる、音楽ファッション文化の街。わたしはついに、おしゃれタウンの住人となったのだ。この

    cb_k
    cb_k 2009/01/21
    何かに憧れるのならこんな憧れ方がいい
  • 登美彦氏、かぐや姫を迎える。 - この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ

    竹林はざわざわと揺れ続けている。 締切次郎は、登美彦氏のズボンの裾を引っ張っている。 「お願いします!『太郎』は、マジでやばい」 「ええい、かまわぬ。知ったことか!」 「太郎が来たら、それこそ何もかも、容赦なく締め切られてしまうのですよ。僕なんざあ、かなわねえ」 「じょうとうだ。太郎を呼び出して、おまえを蹴散らしてやる」 「分かんない人ですね!」 竹を切る腕におぼえあり。 登美彦氏はギコギコやりだした。 竹から発する橙色の光の中で、細かい切り屑がふわふわと舞った。 半ばまで切ったところで、どこからか「人生の柱時計」が時を告げる音が聞こえた。 ぼーんぼーんぼーんぼーん… えんえんと響いて鳴りやまず、ついに三十回を数えた。 「おや!」 登美彦氏は手を止めた。 「どうやら俺は三十路に入ったらしいぞ」 「これであなたも青春を失った」 「なんのこれしき、まだまだ!」 登美彦氏はさらにノコギリを動かす

    登美彦氏、かぐや姫を迎える。 - この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ
    cb_k
    cb_k 2009/01/08
    結婚報告。おめでとうございます。
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