旧式のストーブに石炭がくべられた暖かいアパートの一室。若者たちがバンドのセッションに興じている。ラテン音楽の演奏を楽しむのは、みなこの建物をシェアハウスとして共同生活する留学生を含む若者たちだ。冬が訪れたばかりの中部ドイツの都市、ライプツィヒ東地区にある、数年前には電気も通じていなかった廃墟同然のアパートが活気にあふれている。 ピーク時の6割まで人口減少を経験したライプツィヒ わが国においても近年、空き家問題がクローズアップされ、行政を含めてその対策に頭を悩ませている。 ライプツィヒにおいては、空き家仲介団体「ハウスハルテン」(hausHalten e.V. 訳:家を守る)が、空き家対策についての活動に取り組んでいる。 ライプツィヒはドイツを代表する近代産業都市である。その栄華を誇ったのは意外に古く、1938年に人口は約71万人とピークに達し、第二次大戦後は一貫して人口が減り続けた。旧東ド
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