男女平等を力強く推進し、「グローバルジェンダーギャップ」のランキングを短期間のうちに駆け上がったフランス。本連載「フランスに探る男女連携社会の作り方」は、フランスに男女の〈連携〉の在り方を学ぶ。 「おめでたですね」 医師が妊娠を告げるシーンで使われる、この定番の表現が私は苦手だ。私自身子どもが二人いて、彼らに恵まれたことは幸運だと思っている。が、そのための妊娠出産体験には、苦しい思い出が多いからだ。 私はフランスで妊娠、出産したが、妊娠中は不定愁訴の連続だった。始終うっすら吐き気のするつわりが数ヶ月続き、お腹が出始めると股関節神経痛に見舞われ、歩くたびに激痛が走った。 おまけに妊娠期間特有の糖代謝異常「妊娠糖尿病」も罹患していた。後期は胎動が激しく夜も熟睡できない。とにかく全身のどこかが常に、しんどかった。それでも胎児の成長は順調で、妊娠糖尿病以外は「正常な妊娠」の範疇だった。 しんどいの