平成という時代を振り返ってみると、数多くの謝罪会見が行われてきた。思い出すものは人それぞれ違うだろうが、ぱっと頭に思い浮かぶ会見には発言や態度、見た目が印象的だったものが多い。 理よりも情に訴えるものに変わった 「私らが悪いんであって、社員は悪くありませんから」 涙ながらにそう訴えた姿が印象的だったのは「山一証券」最後の社長となった野澤正平氏だ。平成9年(1997年)11月、「社長就任後に知った」という莫大な簿外債務を抱え自主廃業を発表した会見で、野澤氏は長時間にわたり淡々と廃業までの経緯を説明した。これだけなら、老舗証券会社がついに廃業したというだけの会見に終わっていた。だが「社員にどのように説明するのか」という記者の質問から、野澤氏の態度が一変、会見は理よりも情に訴えるものに変わった。
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