東工大の細野秀雄教授が2013年、トムソンロイター賞を受賞いたしました。受賞は物理学としてですが、酸化物は物理と化学の境界領域の一つで、ノーベル化学賞を受賞する可能性も十分にあります。そこで、細野先生の何がスゴイかを説明してみたいと思います。 現代の生活は、幸せで快適な生活が実現されていると言っても過言ではないでしょう。しかし、100年後の世界を一変させる可能性のある技術がいくつかあります。 そのうちの一つが「常温超伝導」の実現です。 どんなに電気を良く流す金属を使っても、ある程度抵抗があり、それによるエネルギーのロスは常に発生しています。日本の発電所で作られる電力の4.8%は電線の中で抵抗によりロスし、熱として大気中に放出されているそうです。 もし超伝導体で電線を作ることが出来れば電線でのロスを無くすことができ、細いケーブルに大電流を流すことが出来る可能性があるなど、大きなメリットがあり