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ブックマーク / stocklist.hatenablog.com (2)

  • ウィニコットの臨床の問題点  - Gabbardの演習林

    論文「D.W.Winnicott's Analysis of Masud Khan : A Preliminary Study of Failures of Object Usage」を読んだ。Contemporary Psychoanalysis, 34(1998): 5-47に掲載されたもの。 著者Hopkinsは、フィラデルフィア在住の分析家。攻撃性に関するウィニコットの理論と臨床が乖離していたことを資料を通じて明らかにし、その乖離がうまれた所以について考察した論文だ。 Hopkinsがこの批判的論考の基礎に据えているのは、ウィニコットの晩年の論文『対象の使用と同一視を通して関係すること』だ。彼の代表的な著作の一つ『遊ぶことと現実』に掲載されている、有名なこの論文の主張をまずまとめておく。 ウィニコットによれば発達初期の赤ん坊は、まず「対象と関係しているobject-relating

  • オグデンのプライバシー論 - Gabbardの演習林

    オグデン著『もの想いと解釈―人間的な何かを感じとること』(2006)から「プライバシー、もの想い、そして分析技法」を読む。原書はReverie and Interpretation: Sensing Something Human.(1997, Jason Aronson)。 この論文でオグデンは、人が感情や思考を真に体験できるようにするには、プライバシーが大切にされる必要があると考え、この立場からフロイトが提案した「こころに浮かぶことを何でも話して下さい」という「基規則」を批判する。 患者に対して心に浮かんでくることをすべて話すように勧めるのは、私には分析過程を生成しようとする努力と逆行するものに見える。(p79) それはなぜか。この理由を説明するために、オグデンはここでウィニコットの主張を引用する。 (ウィニコットの引用文)・・・それぞれの個人は孤立しており、永遠に知られることがない

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