まるで豹変するが如く予測もつかぬほど変化の早い現代社会。捕らぬ狸の皮算用、穴の狢を値段するとはいえ、時には猫を被り、時に狸寝入りをし、猫も杓子も南船北馬の虎視眈々、隙あらば生き馬の目を抜く時代でございます。 このような時代では孤高にて糊口をしのぐも難儀なもの。なに、牛は牛連れ馬は馬連れ、蛇の道は蛇、まずは狐につままれたとでも思って、同じ穴の狢を探して猫の手の一つも借りるが良いでしょう。 とはいえどこの馬の骨とも知れぬ輩と組んだとて所詮は烏合の衆、如何ほど立派に見えたとて、麒麟も老いては駑馬に劣り、猿の尻を笑い他者の尻馬に乗るだけが能の輩ばかりでございます。虎の威を借る狐にすら劣り、ただちに馬脚を現す始末となること疑いなし。それではまだ野次馬のほうがマシでございましょう。 そういった輩に物事を説いたとて、牛に経文、犬に論語、豚に念仏の猫に小判でございます。牛に対して琴を弾ずることもありますま