2006年2月、イスラム教の最後の預言者であるムハンマドの風刺画を掲載した欧州紙への抗議が、ヨーロッパ諸国の在外公館への放火事件にまで発展した暴動騒ぎ。05年9月にデンマーク紙「ユランズ・ポステン」がムハンマドの風刺漫画を掲載、06年1月にノルウェーのキリスト教系雑誌が風刺画を再掲載して、イスラム諸国での反発が広がった。ユランズ・ポステン紙は同年1月末に謝罪したが、2月1日に仏独など欧州諸国紙が転載。世界各地でイスラム教徒の反発が激化し、騒動は拡大した。シリアでデンマークとノルウェーの大使館が、レバノンでデンマーク領事館が放火された。ソマリアでは抗議集会で治安部隊が発砲し、1人が死亡。イランは抗議のためにデンマークとの通商関係を断絶した。同年2月7日、国連、EU、イスラム諸国会議機構(OIC)の三者協議が行われ、関係者への対話と沈静化を呼びかける声明が発表された。しかし同月中旬にはリビアの