(CNN) ローマ法王ベネディクト16世が、集団としてのユダヤ人にキリストを死に追いやった責任はないと間もなく出版予定の著書のなかで断言した。 カトリックをはじめとするキリスト教徒の中には、キリストを殺したのはユダヤ人だと考える向きも多い。カトリック教会は公式見解として、1960年代にこの考え方を否定している。 この問題についてベネディクト16世は新著「ナザレのキリスト」の中で、「誰がキリストを処刑しろと主張したのか」と問いかけ、新約聖書にはエルサレムの人々がローマ総督ポンティウス・ピラトにキリストを十字架にかけろと要求する場面があることに触れた。 ヨハネによる福音書ではこの人々を「Judeans」と記している。これについてローマ法王は、「現代の読者にありがちな解釈に反して、(Judeansの単語は)イスラエルの人々のことを指すものではない」と解説。キリストの死を要求していたのは「寺院の上