トップ > 社説・コラム > 社説一覧 > 記事 【社説】 一票の格差 しっかりしろ、最高裁 Tweet mixiチェック 2013年11月21日 こんな理屈に合わない判決はない。一人別枠方式という“病根”が解消されないのに、最高裁は昨年の衆院選を「違憲状態」とした。一票の格差は続く。「憲法の番人」たりうるだろうか。 一人別枠方式とは、あらかじめ四十七都道府県に一議席ずつ配分する、地方配慮の選挙制度である。これが一票の格差をもらたす原因だと指摘したのは、二〇一一年の最高裁大法廷である。“病根”のありかを具体的に明示したわけだ。 国会は判決から一年八カ月も経過した、昨年の解散間際に規定の削除はした。そして、〇増五減法を決めた。これは目くらましの手法だ。同方式を実質的に温存した制度だからだ。 広島高裁と同高裁岡山支部で戦後初の「違憲・無効」が出たのは、国会のあざとさを見透かし、司法としての権