この記事は、 2017年1月1日号 からの転載です。 東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内 の一環で4月28日まで限定公開しています。 2016年に『伯爵夫人』(新潮社)で三島由紀夫賞を受賞し話題になった蓮實重彦名誉教授。97年から01年にかけて第26代東大総長も務めた蓮實さんに、総長就任から20年たった今、執筆活動や東大の現状について話を聞いた。 (取材・分部麻里 撮影・関根隆朗) ――22年ぶりに小説『伯爵夫人』を発表した理由は 理由はありません。心に浮かぶものを書きとめているうちに、小説が書けてしまったのです。というのも、フランスの作家のフローベールを研究して『「ボヴァリー夫人」論』(筑摩書房)を仕上げた後、私は、年来の企画である米国の映画監督を対象とした、『ジョン・フォード論』に取り掛かろうとしました。しかしこの分析方法が似ていて二番煎じのように思えたので、作業をいった
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